
元八事整形外科・形成外科
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名古屋市天白区元八事1-242
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日常生活において最も多い外傷の一つが「やけど」です。
やけどは、
「受傷した部位と大きさ(面積)」や「損傷の深さ」により、軽症、中等度症、重症に分類されます。
軽症・中等度症の場合でも、治った傷跡(瘢痕)がケロイド、拘縮(引きつれ)などの後遺症を起こすこともありますので注意が必要です。さらに湯気は、熱湯以上に温度が高いので特に注意が必要です。
日本熱傷学会では皮膚損傷の深さを3つで分類しており、当院でも同じ基準でやけどの状態を判定いたします。
表皮にとどまる熱傷で、皮膚の発赤と浮腫〔むくみ〕が生じて、強い痛みを伴いますが、
通常2〜3日で自然に治癒し、キズアトは残りません。
真皮までの熱傷で、水疱(水ぶくれ)が出来るのが特徴です。
Ⅱ度熱傷はさらに、次の2つに分類されます。
|浅達性Ⅱ度熱傷 :真皮中層までの熱傷で、鋭い疼痛を伴います。
通常、1〜2週間でキズアトを残さず治癒します。
|深達性Ⅱ度熱傷: 真皮下層までの熱傷で、浅達性Ⅱ度熱傷より鈍い疼痛です。
治癒までに3〜4週間かかり、キズアトが残ります。
皮膚全層まで損傷が及びます。神経まで侵されているので痛みはほとんどありません。
1ヶ月以上かかって治癒しますが、瘢痕が残ります。
手のひら以上の面積ですと手術(皮膚移植)が必要となります。
熱傷面積の判定。
熱傷を負った場合、体表面積の何%なのか?という事が重要になってきます。
大きさ(面積)については、自分の手のひらの大きさが体表面全体の1%に相当します。
その為、自分の手のひらで簡易的に体表面積の何%なのか?を調べる事が可能です。
通常では、
Ⅱ度熱傷が10%以上、Ⅲ度熱傷が2%以上ありますと、入院治療の適応となります。
また、やけどをした場合は程度に関わらず受診する事をオススメいたします。
やけどを負った場合、「直ちに冷却すること」が重要です。
冷却する事で熱による組織損傷が深くなることを防ぐだけでなく、受傷部位の炎症を押さえ痛みを緩和することが出来ます。
冷却する場合は無理に衣服を脱がさず、水道水などの流水を衣服の上から直接流します。
冷却の時間は20分位を目安に行い、水疱のある場合は出来るだけ破らないように注意をしながら当院での診察を受けてください。
初期治療によってその後の痛みや治りに影響がありますので、やけどをした場合はとにかく冷やす事を心がけてください。